国内リーディングヘルステックカンパニーとして、健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアという「一連のヘルスケアプロセス」のソリューションを提供するフィリップス・ジャパン。同社においてリクルーティングチームを束ねる人事部長古川哲久様に、リクルーターに求められる力についてお話を伺いました。

「誰かのインフルエンサーでありたい」。営業職からのキャリアチェンジを決意

「リクルーター」としてのキャリアは、20代後半から始まりました。それまでは貿易やITなどの営業として実績を出していましたが、ある時ふと、「これは商品力があるから売れるのであって、自分じゃなくてもいいのではないか」と思うようになりました。自分が仕事に求める大事な要素は「誰かのインフルエンサー(影響を与える人)になること」だと考え、人材領域に足を踏み入れることにしたのです。人材紹介会社の立ち上げなどを経て、「インハウスリクルーター」も経験しておこうとIT企業に入社。その企業の人のつながりで、2015年にフィリップス・ジャパンに入りました。 ※「インハウスリクルーター」…企業内リクルーターのこと


フィリップスジャパンは「2025年までに世界で年間30億人の生活向上」を目標に掲げています。今までの医療現場での知見を頼りにAI(人工知能)などのテクノロジーを用いて積極的に社会課題を解決していくことを目指しています。そのなかで、私は自分のミッションを、「フィリップス・ジャパンが国内ナンバーワンのヘルステックカンパニーに変革していくなかで、必要な採用を推進すること」だと考えています。
現在は、リクルーティングチームメンバー9人のマネジメントをしながら、自分でも担当ポジションを持って採用を進めています。中途・新卒リクルーターの他にソーシングやオペレーションを担う専門のメンバー、そして重要な採用ブランディングを担うリクルートメントマーケティングマネージャーも同じチームで仕事をしています。

リクルーターとは企業と個人の「未来を作る」仕事。
企業と個人の向かう先を考えるためには、深い洞察力が必要

私は、リクルーターの最大の魅力は企業の未来と個人の未来に向き合い、「未来を作る」ことだと考えています。各部門から採用したいポジションをお預かりした際には、企業がどこに向かっていこうとしているのか、そのポジションは本当に必要なのかをきちんと確認します。また、現在の募集ポジションがビジネスに適合していない場合には他に必要なポジションを提案するのもリクルーターの役割です。このようにビジネスに対して社内外の知見や知識を保持し、関係者と対話を重ねていくなかで人材像を明確にし、採用を行っていくことは、まさに「企業の未来を作る」のではないでしょうか。

「未来を作る」ためにはもちろん、企業に対しても、個人に対しても深い知見や知識が必要になります。そもそも、リクルーターには「インターナル・コンサルタント」という側面があるので、ビジネスを強化するうえでの課題と、その課題を生じさせている背景には何があるかを把握するための知識が必要です。例えば離職率の高さが課題なのであれば、労働環境に問題があるのか、マネジメントに問題があるのか、あるいは給与面で不満があるのか、つまり競合との人材獲得競争のなかで何が起きているかを正確に知っておく必要があります。

これは、リクルーターは各部門のハイヤリングマネジャーやビジネスリーダーの「パートナー」や「アドバイザー」として、彼らと同等もしくはそれ以上の「自社ビジネスに対する知見」と「洞察力」を持っている必要があることを意味しています。人材紹介会社のリクルーターと「インハウスリクルーター」では仕事内容の意味合いがまったく異なるのはこの部分だともいえるでしょう。「インハウスリクルーター」は組織が抱えるさまざまな課題の背景には何があるのか、常にアンテナを張っておく必要があるのです。


知見・知識の他に、リクルーターは採用競合がどこかを理解し、その企業がどんな採用を行っているかをリサーチすることも重要です。例えば、フィリップス・ジャパンが医療機器メーカーであったころとヘルステックカンパニーとなった今では状況は異なり、いまやプラットフォームベンダーといわれる大手IT企業も、私たちの採用競合となっています。つまり、ビジネス全体を俯瞰する視野の広さが、採用をしていくうえで重要なのです。

これらの知見を用いながら、さらにリクルーターには、採用の質を上げていくため、レジュメ(職務経歴書)やジョブディスクリプションの裏にある本来の意図や目的をくみ取り、個人と企業に本気で向き合っていく姿勢が必要です。私は、採用の究極的な理想は「レジュメやジョブディスクリプションがなくても成立すること」だと考えています。


具体的にいうと、採用担当者はまず事前に、会社が進む戦略に即した採用人物像をコンピテンシーに落とし込みます。その後、面談をした際に候補者のスキルを正確に把握し、採用候補者にマッチする採用ポジションをその場で提案します。このようにリクルーターは
候補者の方とお会いした際に候補者のスキルを「正確に把握」し、すぐにマッチングするポジションのご提案ができるようなレベルを目指すことが理想だと考えています。
そのために常日頃から、スキル、意識を高めておくことが重要だと考えています。

「候補者のキャリアをきちんととらえる」ためには、キャリアカウンセリングの知見も必要でしょう。候補者の方と話すときも、カウンセリングを通して、その方が考えているものを引き出し、整理していきます。多くの方は、自分のなかにキャリアの方向性や自身の強み、課題についての答えを持っています。それを引き出すサポートを行いながら整理し、明確化していくことで、面接でのパフォーマンスも上がります。これが採用の質を上げていくと考えています。私は、キャリアコンサルタント資格であるCDAやGCDFで学んだことを活用しながら、その要素に従ったフィードバックをチームに行い、より良い面接ができるよう支援しています。

自分以外の視点で物事を考える「Think Like CEO」のスタンス、多角的な視点で候補者にアプローチすることが大切

私がメンバーに伝えているのは「Think Like CEO」のスタンスです。自分が与えられた仕事を推進するとき、自分の目線だけで物事を考えていてはだいたいうまくいきません。社長(CEO)だったらどうするだろうという視点で考えるクセは、経営に直結するリクルーティングを進めるうえで、大事な感覚だと思います。

私は、日々のニュースはもちろん、会社の経営トップやマネジメント側から発信される情報を読み込み、それが何を意味するのかを考えることを意識しています。以前、アメリカ・シリコンバレーのエンジニア採用に携わったことがありますが、彼らのアンテナの広さには驚きました。例えば、「技術のトレンドが変わる、新たな技術がうまれる」という一つの情報から、それがビジネスにどう影響を及ぼすか、自分のキャリアはどうなっていくかと考え、転職という選択肢へとつなげていくのです。一つの小さな経済ニュースでも、それが自分を取り巻く環境や仕事の選択にどう影響していくかを考える力は、日本ではまだまだ弱いと感じています。リクルーターの先にはビジネスがあり、さらにその先にユーザーがいることを意識して物事を考えられるかどうかも大切だと思います。

例えば、フィリップス・ジャパンに対して「ヘルスケア企業で医療機器を売っている」という理解しかできていないと、ジョブディスクリプションにも「医療機器営業経験」としか書かないでしょう。必然的に、同じ医療機器メーカー出身の人材の奪い合いは激化していきます。しかし、「ヘルステックカンパニー」として、医療機器を売るだけではなく、病院の経営改革や、人々の健康寿命を伸ばすことが医療費削減の解決策につながるなど、社会的な課題にアプローチできる点にリンクできれば、候補者の幅はさらに広がります。「ものを売る」だけではなく、「病院経営にアプローチする」「ヘルスケア業界の改革プロジェクトをリードする」といった切り口で仕事を語り、候補者へのアプローチ方法を変えていくことに、リクルーターの介在価値があると思っています。

リクルーターには、採用プロセスを通じて「候補者を育てる」という側面もあるので、インフルエンサーとして、謙虚に、日々勉強を重ねる必要があります。候補者の方に対し、気づきを与え、行動するきっかけを作ることにはなりますが、出した決断に対して責任を取るのは候補者の方自身です。究極的には無責任な仕事であるからこそ、多角的な客観的視点で情報を提供できる知識が必要だと考えています。

古川 哲久 様 

貿易会社や大手IT機器メーカーの営業職を経て、人材紹介会社の立ち上げを経験。大手IT企業のインハウスリクルーターを経て、2015年より現職。

株式会社フィリップス・ジャパン 
人事本部タレントアクイジション 
古川 哲久 様

主催:プロ・リクルーター養成講座事務局

お問い合わせ 平日10:00〜18:00

080-4290-5299

個人情報の取り扱いについて

1.本イベントにおいて株式会社ビズリーチ(以下「当社」)が取得した参加者の連絡先、その他の個人情報は、当社の定めるプライバシーポリシー(http://www.bizreach.co.jp/privacypolicy/)に基づき管理するものとします。

2.参加者は、当社が定めるプライバシーポリシーに従って、本イベント登録時に入力された情報を当社が取得、使用および開示することに同意するものとします。

3.参加者の個人情報は、次の利用目的のために取得するものとします。(1)本イベントの運営管理 (2)本イベントに関する連絡 (3)イベントその他のお知らせの配信

4.個人情報に関する苦情および相談、開示等についての当社問い合わせ先 
株式会社ビズリーチ 住所:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー12F 電話:0120-377-803

5.個人情報保護管理者 
株式会社ビズリーチ 管理本部 部長

copyright(c) 2018 BizReach,Inc.